風邪は治ったけど、声が出しづらくなってしまった!!そんなときは慌てずに
昨今、冬に限らず、色々な風邪が流行っていますが皆様いかがお過ごしでしょうか。
咳が出る風邪、喉にくる風邪などひかれた後、声の出しづらい状況が2か月くらい続くことも珍しくありません。熱が下がったから、食欲があるから、といって身体はまだ本調子
ではないことが多いので、まずは無理をせず、ゆっくり養生なさっていただければと思います。
そのうえで、もう体調はすっかり良いようだけど、声の調子が戻らない、という場合の簡単なリハビリをお伝えいたします。当教室でも生徒さんが「声を出すと咳が出たりする」「声が出しづらい」というときには、無理に声を出さずに、ゆっくり身体の回復の様子を見ながら、リハビリ的なレッスンをさせていただいております。
まずは呼吸トレーニング(腹式)
①勢いをつけず、ゆっくり鼻から息を吸う→一定の速度を保ちながら、ゆっくりお腹をふくらますようにして息を入れていきます。急にやると、咳き込むことがあるので、注意して身体によく聞きながらやってみましょう。
②ゆっくり口から「スー」と息を吐く→同じように一定の速度を保ち、ゆっくりお腹がへこんでいくのを感じながら息を吐いていきます。これも、勢いをつけて、空気の流れが速すぎると咳き込む原因になるので、慎重に、身体の状態に気を配りながらやってみてください。苦しいときは、無理をせずに中断してください。
負担をかけないように、ゆっくり、深い呼吸に慣れていってください。
まずは椅子に腰かけた状態でお試しください。体調がよければ、立った姿勢からお辞儀をするように身体を前に倒します。手はぶらーん、と床に向けて脱力した状態で、上記の呼吸をしていただくと、お腹が膨らんだりへこんだりする、「腹式呼吸」のコツがわかりやすいのと、この姿勢だと咳も出ずらいですのでお試しください。くれぐれもご無理のないように。
リップロールも呼吸のリハビリになります
前記事で書きました万能トレーニング方法、「リップロール」は腹式呼吸のとてもよいトレーニングでもあります。こちらも比較的、咳が出ずらいのでぜひお試しください。コツは、とにかく息を一定にして、強く吸い過ぎたり、吐きすぎたりしないよう、おだやかにやることです。普段でもその方がトレーニングの効果が出やすいです。
詳しいやり方は、こちらをご覧ください。
上の二つのトレーニングを通して、呼吸が整ってきましたら、少しずつ声を出してみてください。
「あえいおう」の母音の口の形を意識した、発声がおススメです
まだまだ風邪をひく前のように、すっきりと声は出ないかもしれませんが、焦る必要はありません。個人差がありますが、完全な本調子に戻るまでには2か月くらいかかることも少なくありません。慌てずゆっくり、普段はなかなかやらなかったり、出来なかったトレーニングを通して、基本に立ち返ると、思わぬ収穫があると思います。それぞれの母音の口の形をしっかり確認する、口の奥をしっかり開く、
舌の位置を確認する、等、細部にこだわりながら、少しずつ声を出してみてください。
いかがでしたでしょうか。
発声法などの細かいやり方はなかなかご自分では難しいかもしれません。詳しい方法や疑問点などありましたらぜひ一度、体験レッスンをお試しください。お待ちしております。