いまいちパンチの利いた声が出ない、ロングトーンが続かない、息が持たない、声が弱々しい、長い音を伸ばすと声が揺れる、声の安定感がない、こんな悩みはありませんか?
お腹の支えが使えるようになると、これらの悩みが解消されていくと思いますが、そもそも「お腹の支え」って何?だいたい「お腹から声を出す」って何??どうやってやるのかわからない、、、という方がとても多いと思います。
お腹から声を出す=お腹の支えのある声が出せること。支え、とはうまくコントロール出来ている呼吸法のことです。
お腹の支えをイメージしよう!
やってみよう!ろうそくの吹き消し
人差し指をろうそくに見立てて唇から10センチくらい離したところに置きます。ろうそくを吹き消すつもりで人差し指に向かって息を吹きかけてみてください。風は届きましたか?このとき、自分のお腹の様子を観察します。息を吹くときに、お腹の中から何か圧力を感じませんか?
次に腕を思いっきり伸ばして、身体から一番遠いところに人差し指を立てます。遠く離れたろうそくを一発で吹き消すつもりで息を吹きかけてみてください。風は届きましたか?そしてお腹の動きはどうでしょうか?先ほどよりも、強くお腹に力が入った感じがしませんか?中からお腹が張っているような感じです。わかりにくければ、一発ではなく、長く吹いてみてください。強めの息でないと火が消えませんよ。しっかり吹いてみてください。
やってみよう!短いスタッカートで発声!
好きな音程でよいので、同じ音で「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハーーーー」(8拍使って、最初の短いハッは1拍ずつ、最後のハーーと伸ばす声は4拍伸ばしてください)
最初のハッ、と短く音を切って声を出すときにもお腹が1回ずつキュッと締まって使われているのがわかりますし、ハーーと長く4拍伸ばしたときにも、お腹が中から張っているような、固くなっている感じがあるかと思います。これがお腹の支えです。お腹が息のコントロールをしてくれていることもわかると思います。
まだまだわからない??風船をふくらませてみよう!
お腹の感覚がまだよくわからないときは、風船をふくらませるときの身体の使い方をイメージしてみましょう。風船をふくらませるときに使う筋肉の使い方は、よい声を出しているときの身体の使い方に似ています。風船をふくらませてみてから、歌ってみると、声量がUPしますよ!圧力のあるしっかりした息の吐き方の感覚がわかりやすいと思います。
※うまく息が風船に入りだして、ゆっくり風船がふくらんでいくときの身体の使い方です。なかなか息を吹き込めなくて力が入ってしまって身体が固くなっている状態とは違いますので、ご注意ください。
さあ!お腹の支えがわかったら、お腹の支えを使って声を乗せてみよう!
喉の奥を開いた状態で「はあーーーー!」っと圧力のある息を吐いてみよう。やみくもに、息をガンガン吐くのではなく、風船をふくらませたときに吐いたような圧力のあるコントロールされた吐く息です。
①「はあーーーーー」っと圧力のある息を吐く。
お腹の中心からグッとお腹が張るような、力が入っているような状態
②息を吐いている途中から、その息に声を乗せてみる。「あーーーー」
次に、「ふーーーー」でもやってみましょう。最初は息だけで「ふーーーー」と吐き、途中から声を乗せて「ふーーーー」。
この練習を通して、息に声を乗せる「感覚」をつかみましょう。お腹の支えを土台に声を乗せられるようになると、声を張り上げて歌ってしまって喉が痛くなる、声が枯れる、高い声が出ない、というお悩みも解消されていくと思います。
こちらの記事でも、お腹の力を使って声を出す感覚をつかみやすい簡単なトレーニングをご紹介しております、よろしかったらぜひ合わせてお読みください。