エッジボイスって?
歌うときに、喉に力を入れてしまって、声を張り上げてしまったり、逆に声が弱々しくて、芯の通った声が出せない、という悩みを解決するトレーニング方法の一つとして、「エッジボイス」があります。
エッジボイスとは、ホラー映画の怖い声に似ているような、ドアのきしむ音に似ているような、ちょっと苦しそうな音なのですが、実際には声帯はリラックスしていて、脱力しており、喉に負担がかからず、気持ちよくできるトレーニングです。
声帯を閉じて端っこだけを振動させるので、「カタカタカタ」とか「バタバタバタ」というような声、というよりは音、のような声が出ます。ポップスなどで歌のテクニックのひとつとしても使われるエッジボイスですが、トレーニングとしても使えて、素晴らしい効果があります。
エッジボイストレーニングの効果としては
- 張りのある声、高い声が出しやすくなる
- 声量が上がる
- 声帯が理想的に閉じている状態の感覚をつかみやすくなる
といったものがあります。
エッジボイスの出し方は
軽く息を止めて→ほんの少量の息を送り込んで「カタカタカタ」と音を出す。その際、喉に力を入れない、空気(息)を出しすぎないようにします
すぐには出来るようにはならないかもしれません。はああー、っと息が多く混ざってしまったり、カタカタ、と鳴らずに声が出すぎたり、正しい方法でない場合、喉が痛くなったりするときもあるので、その場合はトレーナーに見てもらうといいですが、練習をしてコツをつかめれば、必ず簡単に出せるようになります。
この練習を通じて、声帯をうまく合わせられるようになると、声帯の振動効率が上がり、張りのある高い声が出しやすくなっていきます。
低音域の地声と、高音域の裏声の境目は、声の強さや音質が変わったり、音が不安定になるため、ひっくり返りが起こりやすいのですが、このエッジボイスを使った発声トレーニングを積んでいくことで、声帯の閉じる感覚をうまく利用しながら低音域から高音域まで声を無理やり張り上げて発声するやり方ではなく、バランスよく地声と裏声をつなげていくことが出来るようになります。
初めは小さな声から、声帯の閉じ具合を確認しながら、ゆっくりやっていきましょう。
エッジボイスを使った練習方法は、
①まずエッジボイスが出せるようになる
②エッジボイスを出し、そこに少しずつ声を混ぜて地声の音程に移行する
③そのまま音程を持ち上げて裏声域までもっていき、なめらかにつなげる
この際、声量、声質が極端に変わらないよう、整えながら喉の状態を感じながら行う。
感覚をつかむまでは難しいかもしれませんがぜひ取り入れたい練習方法です。
当教室ではオンラインレッスン、対面レッスンを行っておりますので、詳しくやり方を確認したい場合は、ぜひ体験レッスンをお試しください。お待ちしております。
こちら「エッジボイスを使って地声からミックスボイス(高音)へ」もぜひ合わせてお読みください。