卒業式の定番であり、今もなお多くの世代に愛され続けているアンジェラ・アキさんの名曲『手紙 〜拝啓 十五の君へ〜』。
学校の卒業式やPTAの合唱(コーラス)などで歌う機会も多いですよね。
しかし、いざ合唱で歌ってみると「サビのフレーズが長くて息が続かない…」「どこで息継ぎをすれば曲の流れを壊さずに自然に表現できるのか分からない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
特に短いタイミングでのブレスは、歌の表現力を大きく左右する重要なポイントです。
この記事では、プロのボイストレーナーが『手紙』のサビを例に、歌の流れを止めない正しいブレスの位置と息の吸い方、そして言葉を大切に届けるための滑舌練習法を分かりやすく解説します!
1. 『手紙』のサビを美しくつなぐ!正しいブレスの位置(息継ぎ)をマスターしよう
『手紙』のサビ「今 負けそうで 泣きそうで 消えてしまいそうな僕は…」というフレーズは、感情が高まるドラマチックな部分ですが、言葉が詰まっていて非常に忙しいセクションです。
歌の流れを途切れさせず、かつ十分な息を補給するためには、「一瞬の短いタイミングで、しっかりとお腹の底まで息を吸うこと」が求められます。
具体的にどこでブレスを取るべきか、位置を確認してみましょう(【V】のマークがブレスのタイミングです)。
🎵 『手紙』サビの理想的なブレス位置
今 負けそうで 【V】 泣きそうで 【V】 消えてしまいそうな僕は 【V】 誰の言葉を 【V】 信じ歩けばいいの?
この曲のサビは、フレーズとフレーズの隙間が非常にタイトです。 ここで大切なのは、「お腹の力を使って一瞬で吸い切る」ということ。
息が足りなくなると、次に続くメロディの音程が不安定になったり、ロングトーン(声を長く伸ばす部分)が綺麗に響かなくなったりしてしまいます。
声の原料である「息」を正しい位置で確実に補給することが、合唱を成功させる第一歩です。
2. 短い時間でたくさん吸う!「鼻+口」のダブル吸気法
ブレスの位置が分かっても、一瞬で十分な量を吸えなければ意味がありません。短いタイミングで効率よく息を吸うためのテクニックをご紹介します。
レッスン現場でもよく「歌うときは鼻から吸うべき」と考え、鼻だけで一生懸命吸おうとする方がいます。
しかし、『手紙』のサビのようなテンポ感のなかで鼻だけで吸おうとすると、どうしても間に合いません。
そこでおすすめなのが、「鼻と口の両方から同時にバッと吸う(ダブルブレス)」方法です。
- 意識のバランス: 鼻から吸う意識をメインにしながら、同時に口からも空気を入れてあげます。
- メリット: 鼻を意識することで自然と「腹式呼吸」になりやすくなり、肩や胸が上がることなく、お腹の深いところに一瞬でたくさんの空気を溜めることができます。
「お腹を瞬時に膨らませるように、鼻と口から同時に吸う」という感覚を、ぜひ何度も練習してみてください。
3. 言葉を大切に届けるために!合唱で生きてくる「滑舌・お顔の体操」
合唱において、ブレスと同じくらい重要なのが「言葉(歌詞)をはっきりと届けること」です。
特に子どもたちの卒業のために歌う場合、歌詞の一つひとつに込められたメッセージを大切に伝えたいですよね。
言葉がモゴモゴしてしまったり、テンポに遅れてしまったりするときは、発声に使う筋肉や舌が凝り固まっている可能性があります。
そんなときにおすすめのトレーニングが以下の2つです。
① 「パタカラ体操」で唇と舌のコントロール力を鍛える
以前の動画でもご紹介した「パタカラ体操」は、滑舌改善に非常に効果的です。
「パ・タ・カ・ラ」という4つの音は、それぞれ発声に使う口や舌の筋肉が異なります。
これをハキハキと繰り返すことで、言葉の輪郭がクリアになります。
② 「お顔(表情筋)の体操」で明るい響きを作る
歌う前に口の周りや舌を大きく動かす体操をすることで、下あごや舌の余計な脱力ができ、滑舌がスムーズになります。
また、歌うときは「上の歯を見せるように、少し口角を上げて(喉を上げる意識で)歌う」と、声が前に通りやすくなり、合唱の中でも言葉が埋もれずにきれいに響くようになります。
まとめ:正しいブレスと滑舌で、心に響く『手紙』を届けよう!
合唱で『手紙』を美しく、そして気持ちよく歌いきるためのポイントをおさらいしましょう。
- ブレスの位置(今 負けそうで【V】泣きそうで【V】)を正確に把握し、歌の流れを止めない。
- 一瞬の給水ポイントでは、お腹の力を意識して「鼻+口」から同時に息を吸い込む。
- 言葉を大切に伝えるために、「パタカラ体操」や「お顔の体操」で滑舌と表情筋をほぐしておく。
息がしっかりコントロールできるようになれば、合唱全体の響きにも一体感が生まれ、聴いている人の涙を誘う素晴らしい演奏になりますよ。心を込めた歌声が、卒業する子どもたちに届くよう応援しています!
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